浅野敏郎のブログ

相場を起承転結で考える~「起承」編

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「投資の学校」浅野敏郎
From 自宅の書斎より

 
ここ数回にわたり、損切(ロスカット)のお話が続きました。
できれば損失側の対策はしたくないところではありますが、この数回のお話の中で、エントリー(開始取引)とイグジット(決済取引)は別物だということを何度かお伝えしました。

その根拠を明確にお伝えできれば苦労はしないのですが、大雑把に表現してみると、
トレンドの序盤では市場のポジションはさほど積みあがっておらず、トレンドの中盤でそのポジションが積み上がり、終盤では積みあがったポジションの調整が入る局面だと考えられます。

 
だとすれば、
序盤となるエントリー局面では、相場は迷いながら緩やかに動くため一度では決着か付きにくい反面で、
終盤となるイグジットは皆のポジションが傾いているため、いつどうやってポジションをスクエアにするのかが主旨になり、
ひとたび決済が先行すると値動きが激しくなる一方で、手仕舞いが終われば突如として下げ止まる傾向があり、トレンド化しにくい側面があります。

したがって、
イグジットを次のエントリーとして連続的に売買を続けると、次第にエントリーの意味が当初とは違ってしまうことになり、
初期のストップロスを含めた対応は、やはりエントリーとイグジットは分けた方がむしろ自然だ、というのが根拠です。

 
もちろん稀にトレンド終盤でも、値動きが次第に緩慢になって出口が近いことを感じ、激し値動きを伴わなくてもポジションの調整が進むこともあり、この場合であればイグジットと次のエントリーは同じタイミングになる場合もあるでしょう。

ということで少し前置きが長くなりましたが、
今回を含めて暫くの間、エントリーとイグジットの対応について、ロスカットに触れながら自分の考えを活字に落とし込んでみますので、先ずはエントリーから参ります。

———————————————-

おはようございます。
今週も早や金曜日がやって参りました。

GWが終了してまだ一週間しか経過していませんが、随分と長期間にわたって投稿をサボってしまった感覚があります。
皆様がお住まいの市町村によっては、緊急事態宣言や蔓延防止措置が実施されたままGWに突入したとは思いますが、どのようにお過ごしでしたでしょうか?

 
さすがに、もう1年以上も自粛自粛の生活が続き、既に発令中の各対処は概ね延長が決まるなど、精神的にも厳しさを増すばかりですが、以前にも述べたように、
ここを我慢できている方はもしかすると相場に向いている方なのかもしれません。
もちろん、含み損が拡大している中での我慢比べではなく、チャンスが来るまで待てるかどうか、という観点です。

私が言うのもおこがましいですが、今は神が試練として与えた相場適合テスト中だと勝手に考えており、切れてしまった方が負けだと思っています。

————————————————-

エントリーの定義

エントリーというと、何もかもまとめて「開始取引」のことを指す場合がるかもしれませんが、ここではあえて「トレンドに乗り込む行為」とします。

また繰り返しにはなりますが、
チャートポイントというと、様々なテクニカル分析における転換サイン的なことも含まれるのかもしれませんが、
私がこう言う場合は、昔から言われているサポート(支持)とレジスタンス(抵抗)に限定したいと思います。

この意味でのチャートポイントは全て、具体的な価格で表現できるため、将来的にもその意義が変わるものではありません。

 
チャートポイントを模索する際、
トレンドラインを用いることもありますが、経験的にはあくまで参考値とした方が良い場面が多々あり、原則は水平分析だと考えており、海外的にはキーレベル(Key Level)という捉え方と同じものです。
参考とする根拠などについては、前回号をご参照ください。

一つのトレンドには起承転結

冒頭でも既に触れましたが、比較的大きな収益が目指せるトレンドには、実は草花の成長と同じような一連の流れがあります。

ちょうど良い言葉が見つからなかったので起承転結といたしましたが、

「起」とは、トレンドが発生するための準備段階を指し、一般的には「揉み合い」のことです。
ご承知のように、揉み合いはエネルギーの蓄積期間として把握されていますが、つまり、この間に相場のエネルギーが溜まり、やがて次の展開に備えている…という訳です。

「承」とは、このエネルギーが上げか下げへ決壊する瞬間であり、一般的には「ブレークアウト」のことです。
このステージにはいろいろなケースがあり、これまでも角度を変えて幾度か取り上げてきたようにエントリーのステージです。特に短期足チャートではダマシに遭いやすいため、嫌う向きもあるようですが、短期間で蓄積されるエネルギーは僅かですから、恣意的に利用されるケースがダマシの典型だと考えています。

「転」とは、決壊した方向に連鎖が継続している状態であり、一般的にはいわゆるトレンド期が該当しそうです。
蓄積されていたエネルギーが大きければ大きいほど連鎖は継続すると思われますが、このステージでエントリーすることは基本的に難しく、理論だけの分析ではポイント(具体的な価格)すら見いだせない可能性があり、本来はエントリー済のポジションが着実に育っているような、巡行運転状態であるべきなのです。

「結」とは、決壊したエネルギーがそろそろ消滅する時期であり、一般的には天底を作るステージです。
このステージには大きく2つのパターンがありますが、詳しくはイグジットを解説する際にお伝えしようかと思います。

エントリーの「承」はある意味で難しくない

トレンドには長くて値幅が出るものや出ないもの、また短くても同じケースがありますが、要するにこれらの違いは、「転」の展開次第という違いだけ…と言えなくもありません。

このトレンドステージでエントリーするのが正論…的な教えが王道である印象が強いですが、少し考えてみましょう。

理想のトレンドを「強くて長いトレンド」だとした場合、
強いトレンドには通常、押し目らしい押し目は無いというのが一般的で、それが長期間継続した場合、やっと迎えたエントリーチャンスは、既にそれだけ「結」に近づいている…という事実は否定できません。

しかし一方で、
「承」のステージを考えた場合、一つ前には必ず「起」のステージがありますから、チャンスをつかむ機会は誰にでもあり、また比較的見つけやすいという訳です。

タケノコ掘りに例えてみますと、
当初から「起」を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、要領がつかめて慣れてくれば埋もれているタケノコを見つけること自体は、さほど難しくないのと同じように、「起」の見つけ方にも多少の要領は必要です。

実は2020年に私のブログで特集した「揉み合い」に関する記事は、まさに「起」を見つけるための要領に当たりますので、よろしければお読みください。

エントリーで難しいこと

そしていよいよ、
「この下にタケノコは在る!」と確信を持ち、器具をザクっと土に差し込むわけですが、身を傷めないよう遠目から掘ると掘り出す土の量も多くなり大変である一方、
ギリギリを攻めれば楽に掘れる一方で身を傷めるリスクがある…

正に、ストップをどうするかという難しさです。

この部分を掘り下げると、再び長い活字が必要になりますので、別の機会に委ねますが、簡単に言ってしまうと…

「起」である揉み合いには必ず、「揉み合い高値」と「揉み合い安値」がありますから、抜けた方ではない側を越えた辺りがストップの置き場として順当だということになります。

ただ問題は「起」の形で、もし値幅が大き目な揉み合いだった場合、覚悟するストップロスも値幅が大きくなり、エントリーするタイミングを見誤れば、それなりの損失が出てしまうことです。

正に、体力があって遠くからタケノコを掘ることができれば、それほど大した問題ではないのでしょうが、体力(この場合は資力)がなければ、どうしてもギリギリを攻めざるを得ないのかもしれません。

今回のテーマはイグジットとの違いですから、エントリーに関してはこの程度で留めておきます。エントリーのイメージだけでも掴めていただけたなら良かったです。

次回はイグジットについて考えてみます。

 
 
浅野敏郎
P.S.
連休前に模擬売買を記しました。
結果的に109.415 でエントリーが発動し、直後に109.695前後まで伸びましたが、その後は想定した値動きとは違い、雇用統計後ではストップを覚悟する値動きになりました。

週明けにもあわや…という下げがありましたが踏みとどまっている状態です。
当時の状況から、一例として挙げた戦略でしたが、109円台は割り込まない前提でしたので、雇用統計を挟んだとはいえ意外な展開でした。

一応直後には最大で25PIPS前後は含み益でしたので、人によってあるいは取引額によっては十分な場合もありますが、高値を付けた後すぐさま109円割れを試した値動きに対して、コストまで戻った際には一応、逃げるのがベストな対応だと思います。

昨日13日時点で、再びエントリーを越えてプラス圏で推移できていますが、一度逃げておけばストップ水準手前で買い直せていた可能性もあり、今は左うちわでした(現在のストップは109円割れへとトレールするのが良いですね)。

ストップもつくかつかないかで、このような違いになってしまうのも正に相場という処ですが、当時の時点で、さすがにこうした細かい値動きまでは事前にわかるはずもなく、今回はエントリーと初期ストップの置き方へのご理解が進んでいただければ幸いです。
(エントリーと直後の高値の大台が108円台でした。109円台に訂正してお詫びいたします5月18日記)

 
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コメント

  1. akinori19 より:

    いつもブログが更新されるのを楽しみにしております。
    新茶の季節となり、新茶をいただきながらブログを読ませていただいています。
    模擬売買の結果について下記の記載となっておりますが、
    >結果的に108.415 でエントリーが発動し、直後に108.695前後まで伸びました…
    正しくは109.415 (前回のブログに記載されている値)と109.695と思います。連休前半は109円台で推移し雇用統計で109円割れですので誤記と思います。今回はこの件が目的ではなく、模擬売買の記載で109.364の裏、109.415 で逆指値という記載の裏という意味がよくわからなかったので教えていただきたくコメントさせていただきました。どうぞよろしくお願いします。

    1. 浅野敏郎 より:

      akinori19さま、
       
      コメントありがとうございます。
      ご指摘の誤記、修正いたしました、ご連絡ありがとうございます。
       
      さてご質問の件の「裏」という意味ですが、
      例えば、本日5月20日のドル円相場は、再び109円台に乗せ返していますが、
      109.00をチャートポイントとした場合、このチャートポイントは現在
      サポートになります。

      逆に、108円台へと再び沈み込んだ場合、
      109.00のチャートポイントは、レジスタンスになりますね。
       
       
      「裏」とは、
      それより遠い位置という意味で、
      109.00がサポートなっている現在(現行価格はここより上で推移してますね)、
      それより遠い位置とは108.99以下となってそれが「裏」になり、

      109.00がレジスタンスの位置である場合(相場は108円台で推移しているはずですね)は、
      109.01以上がレジスタンスより遠くなって、つまりは「裏」になります。

      チャートポイントを例えばパーテーションのような「立て板」だと想像してみると、
      イメージがわきやすいかもしれません。

      なぜ、チャートポイント上ではいけないのか?というと、
      一つには、単純に同値ではまだ割れたとか越えたとは言えないため、それ以上の値が
      取引されないとストップとしては意味をなさない、のです。

      そして、実際にサポートやレジスタンスになった場合をよく見ても、
      完全に同価格で決まることは滅多になく、多少は前後するものです。

      チャートポイントの手前にストップを置くのは、その目的を成していないのでNGとするなら
      裏側に置くしかない・・・という訳です。

      では裏側にどの程度の、のりしろ を見るかが、ストップを置く際の明暗を分けることになります。
      個人的には1~2PIPS程度は誤差と考えており、
      また最近のストップ狩りなどを考慮すると、最小でも10PIPSは必要だと考えています。

      もう一つの理由は、スプレッドです。
      FX会社の逆指値のロジックは、例えば109.00でのストップ売りの場合、
      ビッドが109.00になると発動してしまいます。
      つまりスプレッドを2PIPSだと、109円00-02でストップが成立しますが、
      実際の安値はまだ109.01かもしれず、まだ割れていないこともあり得ます。

      悪質ですと、108.98ー109.00という価格を瞬間的に作り、その間にあるストップを
      全てつけて一時的に買い持ちます。市場がまだビッドなのに、
      その価格以下で誰よりも早く買える訳ですから、もし相場が崩れても同じ値段で売り戻せるという訳です。

      以上のような観点から、チャートポイント上に損切を置く行為は無意味なので、
      その裏に置くのが基本ということです。資金力があれば離せて置けますが、
      限られた資金内でどこに置くか・・・ここだけは運が伴う場合があります。

      以上、回答になっていましたら幸いです。

      また是非、コメントをお寄せください。
      トレード、頑張ってくださいね!

      浅野敏郎

      1. akinori19 より:

        ご丁寧な返信をいただき大変感謝しております。
        「裏」の意味を理解することが出来ました。自分は今まで高安値上に逆指値を置いていましたので、教えていただいたことを参考にやってみようと思います。トレードですが、浅野先生のブログを参考にしながら根拠あるエントリーとイグジットをするように精進しております。現在はスイングトレードにも取組中ですが、途中含み益がありながら最終的には損切りで振り落とされることが多々あり悩ましいです。

        1. 浅野 敏郎 より:

          akinori19さん、

          ご返信、ありがとうございます。

          含み益がありながら更に引かれる…ということは日常茶飯事です。
          ただ、一旦含み益を得たにも関わらず、
          さらに下がるということは、

          エントリーポイントが間違っていたという事実を受け止めなければなりません。

          ということは、エントリーポイントが揉み合いの中心になっていることもあり得るため、
          一旦含み益を得たにも関わらず、更に逆行するような展開は、エントリーコストで一旦は止める
          というやり方もあります。

          これはトレンドを作る過程では致し方ないので、
          この状況に陥った場合、

          エントリーが遅すぎた可能性はあり得ます。
          なので、一旦はスクエアで降りて、

          今一度、入るべきだったポイントまでの成り行きを見守る余裕は必要ですし、
          そのポイントで、折り返すようなら今一度入り直しても、

          結局は、無傷だった訳ですから、OKとすべきです。

          一時的なプラスは確かにメンタル的にはしんどいかもしれませんが、
          一度良い思いをすると、それが相場観にもなるかもしれず、

          特にAIモデルはそうした心を隙をつくようになると思います。

          損をしない限り、或いは最大含み益からもう一度、ストップを置き直した
          水準まで逆行したなら、

          それは相場とあきらめた方が、相場観の維持に役立つと思います。

          空論に空論なので微妙ではありますが、どうか「ならば短期にシフト…」という
          お考えにはいかないことを望みます。

          短期だからこそ浅いストップなど、既にAIは学習している可能性があり、
          彼らはきっと、それでも損切をしてこないプレーヤーに混乱されるはず、
          だと、思いたい…というのが正直なところです。

          仮定にたいしてまずは動く、それはデモや最小単位でも同じです、
          その結果を討議する意義は大いにあり、楽しいことです。

          回答になっているかどうか、不安ではありますが、
          また、局面局面ごとの、腑に落ちない内容をぶつけてください。

          浅野敏郎

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